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by quwaimai
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サクラ ノ コトノハ
数日前、自分の働いているスーパーで桜の枝を買った。
普段生け花をしているわけではない。おばちゃんの抱えていた桜に惹かれただけ、ただそれだけの理由で、私も同じように桜を抱えてアパートに戻った。
その後桜は、フラーワーベースに飾られることもなく、前から部屋にいる他の植物に混ざって8畳間の部屋の隅っこにいる。
私はというと、桜の花が咲いている部屋に心躍らせて帰宅することもなく、普段どおりに生活していた。むしろ、桜を買ったことは忘れていたような気がする。


今朝、着替えるときに気付いた。床が桜の花びらでいっぱいになっていた。
蕾が多い枝を選んだのに、もう花が咲いていた。
満開の花より、床の上の花びらが気になった。

日本には自分が知らない美しい言葉がたくさんある。
花びらが地面に降り積もっている様子は「花筵(はなむしろ)」または「花茣蓙(はなござ)」ということを今朝雑誌を読んで知った。
美しい言葉。日本に生まれて良かったと単純にそう思った。
こういう時にだけ日本を誇りに思うなんて少しずるかったかな。

チャイムが鳴り、2日後に控えた卒業式の袴が届いた。
色は桜の花よりずっと深い赤色。柄は桜の花だっただろうか、確認したのにもう忘れた。

美しい言葉と、晴れ舞台で着る袴が同時に訪れたのに、やっぱり心のどこかが晴れないでいた。
8畳間の隅に現れた「花筵」は、片付けないまま部屋を出た。
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by quwaimai | 2006-03-22 21:08 | daily life
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